移住者の独り言

東京出身能代在住新卒社会人の備忘録

日々の経験や考えたことを綴っていきます

移住者の独り言



#1「よーいドン!」

皆様いかがお過ごしですか。

 4月も終わりに差し掛かった頃、私は能代駅のホームに降り立ちました。最初に抱いた印象は空の綺麗な所だということでした。以前生活していた地域はまるで霞がかかったような空模様で、能代のような青空は年に数日あるかないかといった状況でしたでした。

 「これは幸先が良いな」。根拠もないですがそのようなことを考えながら私は不動産屋へと向かいました。鍵を受け取り物件に赴いたのですが、想像よりも間取りが広く日差しのよく入る内装でした。今回は内見をオンラインで済ませていたので、ある種ギャンブルのようになりましたがどうやら私は賭けに勝ったようです。ところで、内装に目を凝らしてみるとFF式のストーブと凍結防止の水抜き装置が視界に入ってきました。「冬になるとこんなにも重厚な設備が必要なのか」。季節は春だというのに設備を見ただけで冬を想像してしまい思わず震えてしましました。

 あちこち見渡した後で私は、物件には電気と水道は通っているものの、ガスの開通は工事の手配がつかず二日間はガスが使えないことを思い出しました。オール電化の物件であれば、憂うこともないのですが私の物件はガスで温かいお湯を確保する物件でした。勘の良い皆様ならお気づきでしょう。二日間お風呂に入ることができないということを。急いで、契約したモバイルルーター(余談ですが、インターネットの工事は2週間後ということになりました。現代人にとっては拷問にも等しいですね)に繋いだ私は、近所の銭湯・温泉を調べました。

 検索の結果、「明治湯」という銭湯が1軒のみヒットしました。決して近所ではなかったものの、他に選択肢のない私は、「夜は明治湯に行こう」と決めたのでした。

その夜、薄暗い道を歩いた先にその建物はありました。まるで昔の映画から飛び出してきたような外観です。

 内装もどこか懐かしい。脱衣所に置かれた冷蔵庫とよく冷えた瓶の炭酸飲料、すごく熱いお湯と壁に描かれたタイルの絵などはまさに昔を思い起こさせるようです。私は銭湯が一般的だった時代の人間ではないですが、それでも懐かしさを感じるというのは不思議なものですね。

 私は20時ごろに入浴しましたが、地域住民の方々が頻繁に出入りしていました。「なるほど。この施設は地元の人のために作られて地元の人が通う場所なんだな」。観光地ではない地元密着型の場所に訪れたことで私もこの土地で生活するという実感が湧いてきたような気がします。

 20時30分頃。受付でジンジャーエールを購入し、飲みながら歩いて帰路につきました。銭湯に行くことはなんだか億劫なことだと思っていましたが終わってみれば地域を感じることのできる充実した一日になりました。

 ところで、記念すべきこのブログの第1話には「よーいドン!」というタイトルをつけさせていただきました。しかし、白状するとこんなに勢いよくスタートしていません。何度か転びそうになりながらも発進できたと思っています。

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